グロリエッテ
シェーンブルン庭園を歩いているのは、だいたいがグロリエッテへ行こうとしている人です。グロリエッテはシェーンブルン宮殿の敷地を見渡すようにそびえ、訪れる人の目を奪います。このバロック様式の壮大な庭園建造物が誕生したのは1775年のこと、丘陵地帯であるウィーンの森に続く丘の上に建てられました。そのため、グロリエッテからはウィーンの一大パノラマが目の前に広がります。ここを訪れなければ、シェーンブルン宮殿を見物したことにはならないと言われています。皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇妃シシィが好んだ場所でもありました。グロリエッテ内に朝食用の部屋が設けられたほどです。今日では、訪れる人も皇帝夫妻と同じ楽しみ方ができます。グロリエッテには今なおカフェがあるためです。登ってくるときに消費したエネルギーも、ここでしっかり補給できます。