内臓料理が復活
18世紀と19世紀にはすでに、内臓料理がウィーン料理の基本の一部となっていました。ウィーンの内臓料理が実に特別な理由はその構成とスパイスにあります。昔はウィーンでは特に仔牛の内臓が好まれていました。
お皿に息づく伝統
ウィーン料理の歴史を研究する野心的な料理人たちは、内臓料理を何度もテーブルに運んできます。内臓料理が消え去ったことはかつてありません。それは常にウィーン料理の王様的存在として通の人々に好まれてきました。Steiereck im Stadtpark(シュタイヤーエック・イン・シュタットパーク)というミシュランレストランで働くオーストリア最高の料理人のひとり、ハインツ・ライトバウアーも有名な内臓料理のファンです。「内臓料理はウィーン料理に欠かせないもので、またとない存在です。」
ノーズ・トゥ・テール(鼻から尾まで)
持続性という観点からも内臓料理は新しい地位を得ました。多くの料理人は食材を捨てずに、と殺された動物のすべての部位を使うことを望んでいます。イギリス人、ファーガス・ヘンダーソンが提唱したこの国際的トレンドは「ノーズ・トゥ・テール」と呼ばれています。その意味は非常にシンプルで、健康な動物の頭からしっぽまでの全てを美味しい料理に調理することにあります。
最もウィーン風に
今日、ウィーンの内臓料理は多種多様な形で提供されます。モダンなレストランでは革新的に、伝統的な料理屋では正当な形で、そしてミシュランレストランでは高級に。仔牛のラグー(心臓と肺のクリーム煮)、忘れられかけていたブルックフライシュ(牛の内臓の煮込み)、もつ、仔牛のシビレ、腎臓のカツレツ、レバーソテーなどのメニューはもはや珍しいものではなくなりました。ガストハウス・ヴォルフはその良い例です。ユルゲン・ヴォルフが始めた、典型的な古い木製のタンスと有名な内臓料理を出す料理屋です。郊外に店を構えるブルジョワレストラン、ピヒルマイヤーズ・ツム・ヘルクナーもまた、高いレベルのウィーン料理と内臓料理を提供します。リースリング・ボイシェルのような伝統的な調理の他に、内臓料理も例えばジビレのテリーヌなど現代的に解釈されます。
ガストハウス・ブフエッカー&ゾーンもまた、伝統的なウィーン料理と内臓料理で有名です。もつとパスタのスープ、牛の脊髄のスライス、仔牛の心臓のクリームのほかにシビレ、脳みそ、腎臓などがメニューに載っています。ハース・バイスル で提供される内臓料理も同様です。主なものは、仔牛のシビレ、もつ煮込み、腎臓、ブルックフライシュ(牛の内臓の煮込み)です。ハース・バイスル(Haas Beisl)の雰囲気も、昔ながらの魅力があります。レストランツア・ゴールデネン・クーゲルでは、オックステール、仔牛の舌や心臓など、家庭的な内臓料理が味わえます。
ウィーンの古典的レストラン、ガストハウス・シュテルンでは脳みそと卵の料理や仔牛のシビレのカツレツなど、変化に富んだ内臓料理を得意としています。マイクスナース・ガストヴィルトシャフト も同じく区外に門を構え、素晴らしい内臓料理を提供しています。マイクスナーはウィーン伝統の家族経営レストランでしたが、新しい2人の経営者に受け継がれています。内臓料理などの伝説的なレシピは引き継がれ、現代風に緩やかにアレンジされています。
シュタイラーエック・イム・シュタットパーク
1030 Vienna
ピフルマイアース・ツム・ヘルクナー
1170 Vienna
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営業時間
- 月, 18:00 - 00:00
- 木, 18:00 - 00:00
- 金 - 日, 12:00 - 00:00