ウィーンの森
ウィーンは東経16度、北緯48度にあり、温暖な地中海性気候帯と乾燥したパンノニア気候帯の境界に位置しています。ウィーンを包むバイオスフィア公園ウィーンの森は総面積9900ヘクタールに上り、ヒーツィンク、ペンツィンク、オッタークリンク、ヘルナルス、ヴェーリンク、デブリンク、リージンクの各区に広がっています。バイオスフィア公園の目的は、自然を守り、ここに生息する動植物を保護しつつ、責任ある適切な経済施策によって地域を開発することです。
1350平方キロメートルの広大なウィーンの森には、2000種類の植物が繁茂し、150種類の野鳥が営巣し、その他多くの絶滅危惧種が生息しています。例えば既に絶滅したフクロウが、ここで放鳥されました。早くも3年後には一大センセーションが確認されました。2011年、オーストリアで50年ぶりに2羽のフクロウが野生状態で営巣し、無事にヒナが生まれたのです。
絶滅を危惧されているミドリトカゲも生息しています。ここでは様々なガイドツアーが実施され、ウィーンの森の豊かな動植物相を紹介しています。「国際生物多様性の日」には毎年、生物の多様性が失われつつあることやそれに関連する諸問題に対する人々の認知を広めるため、バイオスフィア公園内で興味深いイベントが開催されます。家族向けプログラムでは郷土の味も楽しめます。草原、牧草地、耕作地、ブドウ園などが広がるウィーンの森には、15の自然保護区域と4つの自然公園があります。この広大な森林・丘陵地帯には15の自然保護区と4つの自然公園があり、草原、放牧地、耕地、ブドウ園などが変化に富む風景が続いています。
ワイン生産地区の多くは近郊農村時代の牧歌的な雰囲気を残し、快適なホイリゲ、緑溢れるゲストガーデンでは、多彩な料理、ワイン、ウィーン古謡などをお楽しみいただけます。ウィーンは市内にブドウ園をもつ唯一の大都市です。
ウィーンの森には、良く整備され標識を配した散策路、ワンデルングルートが縦横に広がっています。しかも公共交通機関で市内からの往復も簡単です。中でもウィーン市民に最も親しまれているハイキング目的地は、市街の北側に続く丘陵地帯のレオポルツベルクとカーレンベルクです。ここからは、ウィーンの森とウィーン市街の見事なパノラマを眺望することができます。
訪問者の多いバイオエリアパークにはインフォポイント案内所があります。この地域独特の地形や地質、生息動物や植物に関する情報などが分かりやすく説明されています。またレクリエーションや余暇を過ごすさまざまなおすすめプログラムも紹介されています。