ウィーン楽友協会のウィーンフィル舞踏会で踊るペア

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ウィーンの舞踏会

11月11日、舞踏会やダンス愛好家にとって新たなシーズンが開幕。11時11分のファッシングの始まりに合わせてウィーンの舞踏会シーズンが、市内のグラーベンでのワルツの踊りで始まります。カーニバル(ファッシング)期間の開始とともに本格的舞踏会シーズンが始まり、1月と2月に最高潮を迎えます。ウィンナーワルツの4分の3拍子だけでなく、モダンな音楽、ディスコ音楽も登場します。絶対に欠かせないのが ワルツの王様ヨハン・シュトラウス2世 の旋律です。彼ほどウィーンの舞踏会に音楽的影響を与えた人物はいません。生前、舞踏会人気は絶頂に達し、シュトラウス自身も舞踏会にゲストを集める磁石のような存在でした。2025年には生誕200周年を記念して、多くの舞踏会がヨハン・シュトラウスをテーマに開催されます。

ウィーンの舞踏会開催は延べ2000時間、心ゆくまでダンスをお楽しみいただけます。

舞踏会シーズンの開幕を告げるのはウィーン煙突掃除士舞踏会です。驚くにはあたりません。菓子製造組合のボンボン舞踏会から重量挙げ舞踏会まで、ウィーンではほとんど全ての職業グループに独自の舞踏会があるのです。

ホーフブルク王宮では特に多くの舞踏会が開催されます。こうした伝統的舞踏会は、華やかなセレモニーとしての式次第に則って進行します。女性はイブニングドレス、男性はタキシードか燕尾服着用が定められています。オープニングには、白いドレスの女性と正装の男性による若いカップルのグループがポロネーズを踊ります。この後、主催者による「アレス・ワルツァー」の言葉で、全ての人々が踊り始めます。合間には様々なショーや余興があります。特に人気が高いのはヨハン・シュトラウス「こうもり」カドリーユです。これはダンススクールのインストラクターたちの指示に従って参加者が一斉に踊るもので、最後には大混乱になり、皆で大笑いしながら終わります。

ホーフブルク王宮で開催される 法曹界舞踏会 の今回のモットーは「とってもシュトラウス!」です。狩猟協会舞踏会では、カラフルな民俗衣装の人々がホーフブルク王宮に集います。とりわけ洗練された雰囲気で定評があるのはカフェハウスオーナー舞踏会です。

さあ踊りましょう!

既に伝説的な存在となっているのはオペラ座舞踏会で、観客席に座るだけではなく、音楽界のスターたちとともに「インサイダー」の気分を味わえます。芸術家から大統領まで、著名人たちが集まるこの舞踏会の様子は、オーストリアのテレビで生中継されます。

ウィーン・フィル舞踏会楽友協会で開催されます。世界に名高いオーケストラのメンバーが演奏するのはオープニングのみ。この日は彼らも踊りたいのです。この美しい楽友協会ホールでは、産業技術の舞踏会も開かれます。

花の舞踏会では ウィーン市庁舎 が巨大な花の海に姿を変えます。市庁舎で踊る機会はもうひとつあります。このイベントに先がけて開かれる大晦日ガラパーティーです。ウィーン学問の舞踏会 も市庁舎で開催されます。

一夜が明けると・・・

舞踏会の終わりにも伝統があります。会場の照明が暗くなり、ゆっくりしたテンポのワルツが演奏されます。魅惑的な一夜を過ごした人々は、スナックスタンドのソーセージやカフェハウスのグーラッシュで翌朝を迎えるのです。

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